PIC24F Starter Kit

仕事でMicrochip社ワンチップフラッシュマイコンPIC24Fを使うことになった。8ビットのPICは使ったことはあるが、16ビット版PICは初めてである。しかも今回はPIC24シリーズのUSB On The Go(OTG)機能、つまりUSBのHost/Deviceを動的に切り替える機能を使う。開発には同社のキットMPLABR Starter Kit for PIC24F MUCs(Part Number: DM240011)を使う。このキットは、基板、CD、USBケーブル(A⇔Min-B)で構成されている(下図)。CDにはIDE(統合開発環境、含Cコンパイラ)、ユーザズガイド(42ページ)、チュートリアル(47ページ)、そしてデモのソースプログラムが含まれている。一方、基板上のターゲットPICにはあらかじめデモ用ソフトが書き込まれている。さらに、デバッガ・ライタが同じ基板上に実装されているので別途これらの機器を用意する必要がない。したがって、このキットさえあればPIC24Fのプログラム開発の練習がすぐに始められる。

購入価格
Microchip Direct 59.98US$
マルツパーツ館WebShop 6,980円

基板表面 - 白線より左1/3がデバッガ・ライタ部、右2/3が開発ターゲット部。

デバッガ・ライタ部USB1 USB Mini-B コネクタ、PCと接続し電源供給とファームウェア開発
U1マイクロプロセッサPIC18F67J50
U3シリアルEEPROM 25LC010A、デバッガ用パラメータを保存
X1U1のクロック用クリスタル12MHz、U2のセカンドクロック
開発ターゲット部U2マイクロプロセッサPIC 24FJ256GB106
USB2USB Aコネクタ、ホスト用
USB3USB Mini-Bコネクタ、デバイス用
X2オンチップリアルタイムクロック用クリスタル32.786kHz
LED3チャネルLED(RGB)
OLED有機LED、モノクロ128x64ピクセル
CTP静電式タッチパッド
VRアナログ入力用ポテンショメータ

基板裏面 - 透明なゴム足が5個貼り付けられている。

使い方はきわめて簡単である。先ず、CDをPCに挿入する。ブラウザが起動して下図の画面が表示される。ここで、Install MPLAB Starter Kit for PIC24F MUCsをクリックしてソフトウェアをインストールする。後は、開発用USBコネクタとPCをUSBケーブルで接続するだけ。

USBケーブルをPCに接続するとデモ用ソフトが起動し、有機LEDにロゴが表示される。

USBケーブルをPCに接続するとデモ用ソフトが起動し、有機LEDにロゴが表示される。

しばらく経つとメニューが表示される。メニューはタッチパッドで移動・選択する。

しばらく経つとメニューが表示される。メニューはタッチパッドで移動・選択する。

ポテンショメータを回してアナログ電圧を変化させ、その様子をリアルタイムにグラフ表示する。グラフは横方向にスクロールする。

ポテンショメータを回してアナログ電圧を変化させ、その様子をリアルタイムにグラフ表示する。グラフは横方向にスクロールする。

リアルタイムクロックの時間設定

リアルタイムクロックの時間設定

ゲームが3種類はいっている。

ゲームが3種類はいっている。

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Bluetoothドングルを使った無線通信実験

2009年06月21日